神社仏閣巡り 石山寺 西国三十三所 第13番札所 聖武天皇 勅願のお寺
主な概略
所在地 滋賀県大津市石山寺1−1−1
山号 石光山
宗派 東寺真言宗
寺格 大本山
本尊 如意輪観音
創建年 天平19年(747年)
開基 良弁、聖武天皇(勅願)
本山は瀬田川の西岸に位置する真言宗の大本山です。
『石山寺縁起絵巻』によれば、聖武天皇の発願により、天平19年(747年)、良弁が聖徳太子の念持仏であった如意輪観音をこの地に祀ったのがはじまりとされています。
御本尊について
石山寺の御本尊は木造如意輪観音半跏像です。本堂奥の巨大な厨子に納められています。像高は約3メートル。如意輪観音像は6臂像(6本の手をもつ)が多いですが、本像は2臂像で、岩盤(珪灰石けいかいせき)の上に薄い蓮華座を敷きその上に坐しています。
日本で唯一の勅封秘仏です。(勅封とは天皇の命(勅命)により封印されていること)
現在の御本尊は本堂の再建と同じ平安時代後期に造られた二代目で、初代の御本尊は天平時代まで遡る古いもので、全体が塑像で造られていたとされています。
御開帳について
御開帳は33年に一度か、天皇のご即位の時など、特別な時のみとされています。
最近では2016年3月18日から12月4日まで御開帳されていました。
御開扉の時は天皇の使者が訪れて、御本尊の封印がとかれるのだそうです。
令和の御開帳
今回、新天皇が即位されましたので、即位の翌年の2020年(令和2年)3月18日から6月30日まで、天皇陛下の即位を祝して御開帳されると2019年7月17日に発表がありました。
国宝 多宝塔
多宝塔は国宝に指定されています。
建久5年(1194年)建立で、年代が明らかで大規模な改修を行っていないものとしては、日本最古の塔であります。
源頼朝の寄進により建てられたものとされています。
内部には快慶作の大日如来像が安置されています。
天然記念物の珪灰石(けいかいせき)ごしに見上げる多宝塔の姿は迫力があります。
文学の寺院
紫式部が「源氏物語」の構想を得たのが石山寺とされています。
伝承では、寬弘元年(1004年)紫式部が当寺に参篭した際、八月十五夜の名月の晩に「須磨」「明石」の巻の発想を得たとされています。
「須磨」の帖にある
”「今宵は十五夜なりけり」と思し出でて、殿上の御遊び恋しく、・・・”
という描写に影響を与えたと言われています。
それを、伝えるため、「源氏の間」が設けられています。
暗がりに紫式部の人形が置かれていて、うらぶれた雰囲気が漂います。
清少納言の書いた枕草子にも石山寺は出てきます。
二百八段
「寺は壺阪。笠置。法輪。霊山は、釈迦仏の御すみかなるがあはれなるなり。石山。粉河。志賀」とあります。
『蜻蛉日記』『和泉式部日記』にも石山寺に関する箇所があります。
まとめ
令和2年(2020年)3月18日から6月30日までは、天皇陛下の即位を祝して御開帳が行われます。
33年に一度の御開帳は2016年に終わったところですので、今回は貴重な機会となります。
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