神社仏閣巡り 田峯観音(だみねかんのん) 奥三河の山奥にある三河三観音
田峯観音(だみねかんのん)
愛知県北設楽郡設楽町田峯にある曹洞宗系の単独寺院です。山号は谷高山(やたかさん)、寺号は高勝寺(こうしょうじ)。
三河三観音の一つで、1470年に菅沼定信が、田峯城鎮護のために高勝寺を建立し、松芽(まつめ)観世音菩薩と十一面観世音菩薩を合祀し、田峯観音としたのが始まりです。
「遠くへ行きたい」 大五平餅
2019年8月4日(日)の「遠くへ行きたい」
「夏パワー!なんでも体験旅ー名古屋〜奥三河ー」において、武井壮が奥三河田峯観音の「田峯特産物直売所」の「大五平餅」をレポートしていました。
6月に雪を降らせた霊験伝説
(高勝寺のパンフレットより引用)
『徳川4代将軍家綱の頃、田峯の日光寺が焼失し、寺の再建のため村人たちが段戸山に入り木を伐った。ところが、当時段戸山は天領であり、村人たちは天領の木を誤伐してしまったのである。
これを耳にした御油赤坂の代官、鳥山牛之助が旧暦6月検分にやってくることになった。
村人たちは過ちを悔い、観音様に
「田峯を助けてくれたら、村が三軒になるまで歌舞伎を奉納します。」と願をかけた。
いよいよ検分の当日、代官たちが山に入ると、旧暦の6月の土用というのに雪が降った。
「こんな寒いところへ木を伐りに来るはずがない。」と代官たちは引返し、一人の罪人も出さずにすんだ。
それから、毎年観音様の大祭には必ず歌舞伎を奉納するようになり、一度も欠かしたことがないと言われている。』
田峯観音参詣
私は稲武方面より向かったので、国道153号線から国道257号線を通って行きました。山の中を走っていき、小高い山の上にお寺はあります。
駐車場は見晴らしのよい高台にあります。その駐車場の脇、お寺に登っていく参道の階段の横に、田峯観音浄水があります。水汲み用のホースもあり、多くの人が水を汲みに来ます。
この駐車場の一角に田峯特産物直売所があります。
参道の階段を登っていくと梵鐘があります。この梵鐘は文明13年(1481年)に作られた古いものです。
その先には本堂があります。十一面観世音菩薩は秘仏ですので通常は拝観できません。
楽堂
本堂の右側には楽堂があります。歌舞伎関係の絵馬や、金的中の絵馬があります。2月の例大祭では大弓大会も開かれ、その関係者が奉納したものと思われます。
楽堂の天井には、色褪せてしまっていますが、絵天井が描かれています。その色彩の多さに描かれた当時は見事なものであったことが想像されます。
歌舞伎舞台
歌舞伎や田楽を上演する茅葺きの舞台の小屋があります。
奥三河の山奥に、歴史と人々の営みを感じさせる静かなお寺がありました。
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