最多勝利記録更新! 第60期王位戦 羽生善治九段対永瀬拓矢叡王戦のまとめ



 令和元年6月4日 午前10時 第60期王位戦挑戦者決定リーグ白組プレーオフ 羽生善治九段対永瀬拓矢叡王の対局が東京、将棋会館「特別対局室」にて行われました。

 今回叡王として初めて羽生九段と対局する永瀬叡王は席次からすると上座に座るところを、下座に座って対局を待っていました。そこに、羽生九段が入ってきて、「いやいや上座に」と言って永瀬叡王を上座に着ける一幕がありました。

 羽生九段対永瀬叡王の戦績は永瀬7勝、羽生3勝と、永瀬が大きく勝ち越しています。2016年羽生が棋聖として対局した棋聖戦五番勝負では羽生が3勝2敗で防衛に成功しています。最近では3月22日の王位戦挑戦者決定リーグでの対局、4月23日の竜王戦1組ランキング戦での対局がありますが、いずれも永瀬叡王が勝っています。

 今回の対局は振り駒の結果 と金が3枚出て羽生九段の先手で始まりました。互いに飛車先の歩を付き越し、横歩取り後手3三角型の戦型になりました。

 永瀬の激しい攻撃に羽生はじっくり受けに回り優勢に展開していきます。

 63手目先手6六角の解説「羽生は、永瀬のいいなりのようで、相手を急がせている面もある。堂々たる指し回しともいえる。」
 69手目先手8八同角では「羽生は丁寧に面倒を見る方針。一貫していてブレていない。」

 133手目先手4三歩を指されて、1分将棋に入った永瀬叡王は50秒を読まれて投了しました。終局時刻は19時43分です。
 
 羽生善治九段は大山十五世名人の記録を27年ぶりに更新し、通算1,434勝として、勝利数歴代単独一位となりました。

 羽生善治九段は「今年に入ってからの一つの大きな目標だった。今日、達成できてうれしい。」と語っています。

 勝った羽生九段は6日に、紅組プレーオフの勝者の木村九段と、王位戦挑戦者決定戦を戦います。

 今年に入ってから羽生九段は永瀬叡王にまったく良い所がなく負けていたので、その永瀬叡王に勝って記録更新というのが素晴らしいです。令和での羽生九段の活躍が期待されます。

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