夫の家事分担のコツ 自分の分担の家事は必ずやる事



 

 夫婦で暮らしていると、妻の方がどうしても、家事の負担が大きくなる傾向があります。我が家でも長年の間、妻がほとんどの家事をこなしていました。しかし、最近少しだけ夫の私が分担するようになりました。弁当を洗うこと、ゴミを出すこと、風呂を洗うことです。そのことに関して書いていきます。

 家事の問題を考える時にとても参考になるのは、石蔵文信氏の本、「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか」です。
 石蔵氏はその中で、妻の行う家事は「家事道」といえるもので、家事を甘く見てはいけない、と言っています。また、<自分が分担した家事は「何があっても必ずやるべき仕事」と心得よ!>と、述べています。

 私の場合もこの言葉があてはまりました。まず、妻は家事のプロであり、誇りとプライドを持って家事にあたっていることに気付かされました。何度か皿洗いとか手伝ったことがありましたが、ことごとく細かくダメ出しをされて、その度に手伝う気がなくなってしまいました。

 妻にしてみれば、気分次第で手伝うぐらいなら、はなから何も手伝わない方がもともと期待していないだけ腹も立たないということでしょう。そして、少しぐらい手伝っただけでは、妻の評価は上がらないのです。感謝されることもありません。

 こういう状況に変化が出てきたのは、私が自分の弁当箱を洗うことを私の分担する家事と自覚したことによります。最初は洗ったり、洗わなかったりだったと思います。しかし、しばらくすると妻が完全に私にまかすようになったのです。

 そうなると、それは私の分担の仕事ということで、定着しました。そんな中でも何度かダメ出しを受けました。プラスチックのタッパーというのは油汚れが一回ではなかなかとれないのです。弁当を詰める時に油汚れについて何度か指摘を受けました。そこで、最近は洗剤を水洗いしたタッパーに直接かけて指で洗うという荒業を開発しました。洗剤は多く使うのですが、油汚れは確実に落ちます。

 最近は、妻が夕飯の洗い物を済ませる前に、弁当箱を洗うようにしています。

 ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授がNHKの密着取材を受けていた時に研究室で弁当箱を洗うシーンがありました。「洗わないと作ってもらえなくなるから」と言っていました。それに対して妻は大いに共感していました。

 家事を分担することにより、妻から言葉で感謝されることはほとんどありません。(夫としてはほめてもらいたいのですが)それは、妻にとっては当然のことだからです。これからの時代は家事の分担は当たり前のこととなっていくのでしょう。

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